先日、トレーナーさんの方とお話をさせてもらっているときに、
鼠径部痛症候群(グロインペイン症候群:以下グロインペインと表記します)に関して非常に共感できるお話がありました。
それは、
私の専門がサッカーでもあり、このところ他の競技のことまではあまり気には留めていなかったのですが、この言葉を聞いてハッとしました。
私が以前に接骨院で勤めていた際にも、ラグビーやアメフトの選手たちが来院していましたので思い返してみると、股関節周りの痛みなどを訴える選手が多々いました。
ここで、軽く股関節周りの痛みについてのご説明を。
そもそも、スポーツ選手に多い「股関節痛」に関しては大きく2パターンに分類されます。

参考文献:1)仁賀定雄:『Groin pain syndrome』
①原因の特定ができる、器質的疾患のもの・・・鼠経ヘルニアや恥骨結合炎・疲労骨折や泌尿器等の骨盤内の問題など。
②原因の特定が困難なものを総称して、「鼠径部痛症候群(グロインペイン)」と呼んでいます。
”明らかな器質的な疾患の有無を問わず、何らかの理由で生じた全身的機能不全が鼠径部周辺部の器質的疾患発生に関与し、
運動時に鼠径部周辺に様々な痛みを起こす症候群”定義されています。(仁賀先生、2016)
ですので、まずはきちんとした医療機関にて①のような器質的な疾患の有無を確認をすることが最優先事項になります。
この部分を曖昧にしてしまい、股関節が痛い=グロインペインになってしまった!と決めつけているかたもいますので、
まずはきちんと検査・診断をしてもらいましょう!
グロインペインは、主には使いすぎなどによって、体幹から股関節周辺の
①筋の筋力低下(安定性)
②柔軟性(可動性)の低下
③体幹と下肢の動きが効果的に連動すること(協調性)が出来ない不自然な使い方
によって、鼠径部周辺の痛みとなり慢性化していくと言われています。
ですので、リハビリに関して上記の要素を一つ一つ確認していくことになります。
もし治療やトレーニングをしているのに、なかなか改善などがみられない方はお問い合わせフォームにてご連絡ください。
さて、本題に戻りましょう。
では、特定に原因となる器質的もなく、サッカーほどボールを蹴ったりする動作も少ないラグビーやアメフト選手にも共通し、かつサッカー選手にも共通することとは何なのか?
末端に近い部分のケガの最たる例、そして最もグロインペインの引き金になりうるスポーツ傷害は、
「足関節の捻挫」だと私は感じています。

他にも、大腿部やふくらはぎの打撲(ももかん)や膝を捻って軽く痛めたなども多い印象です。
もちろん上肢のケガや肩回りの可能性も有り得ると思います。
ですが、それらのケガの中でも、「捻挫」が引き金となって発症している人は圧倒的に多いです!
私も最近Twitterにて質問などのメッセージが多く来るのでリサーチも兼ねて返信しているのですが、8、9割近い人がグロインペインになる前に捻挫をしていたり、何かしらの末端部のケガをしていて、そのケガの部分の処置はあまりしていないことが多いです。
ですので、現在グロインペインの方はそのあたりもきちんと見直し、適切な治療やリハビリを行ってみてみると良いと思います!
私もTwitter、勉強会でもよく言わせてもらってしますが、
「捻挫の放置、甘く見ている」ことは最も全身に大きな影響を与え、パフォーマンスにも関わります!
アメブロに記事がありますので、リンクを貼っておきますので、暇があったらそちらも併せてお読みください。
https://ameblo.jp/physiomasa/entry-12222347856.html
ですので、グロインペインを予防するためには、
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