自分自身の能力の向上のために、新たに筋トレを開始しよう!と考えるのはアスリートにとっては至極真っ当な考えだと思います。
ですが、トレーニングを行う上で必ず理解しておかないといけないこともあります。
それらを、疎かにしてしまうとご自身が望むような結果はついては来ません。
※ただし、日本の場合はいまだに筋トレをするとパフォーマンスが低下する、動けなくなるという印象のほうがまだまだ強い印象にあるようにも感じます。
私自身も、高校生までサッカーを真剣にしていましたが、その際にきちんとした筋トレなどの指導や意識をもって取り組んだりはしていませんでした。
では、そのようなザ・日本の環境で育った私が現在皆さんに「筋トレをすべき」と提唱するのか。

それは、イングランドやタイなどの海外での活動の経験を通して、
トップクラス(プレミアリーグ等も含む)、高いレベルにいる人達、その舞台を目指している育成年代の選手達が ”当たり前のように身体づくりをしている” のを目の当たりにしたからです。
現地で実際にこの目で見てきた、この事実をきちんと皆さんにはお伝えしないと今後の日本のサッカー界の発展が滞ってしまうのではないかという思いからです。
では、本題に戻りますが、トレーニングを行う際に理解しておかないといけないこととは何なのか?

皆さん、ちゃんと
「トレーニングの原則」
という言葉とその内容を理解していますか?
すでにトレーニングをしている人などは当たり前に知っているよ!と感じるかもれませんが、高校生、大学生などにはこの意識が根付いていない印象がありますので、ここできちんと解説させてもらいます。
1)過負荷の法則(オーバーロードの法則)
トレーニングを行うときは、ある一定上の負荷で運動しなければ効果があらわれないという法則です。いつも同じ負荷のトレーニングをしていていると私達には「適応能力」があるため、体が負荷に慣れてしまって効果が薄くなってしまいます。
2)漸進性(ぜんしんせい)の法則
トレーニングの質と量は、階段を登るように少しずつ増加させていくのが望ましいです。
個人の能力に対して低すぎては効果は上がらないですし、高すぎてはケガや障害を起こすことにも繋がります。
「強くなったら、強くなったなりの負荷が必要ということ」
※負荷を高くする場合、一度にあげるのではなく少しずつ負荷を高くしていくようにしましょう。急激な負荷の増大はトレーニング効果を減少させたり、ケガの原因となることがあるため注意が必要です。
3)全面性の法則
体力に諸要素(筋力、持久力、瞬発力、敏捷性、平行性、柔軟性など)を偏ることなくバランスよく高めるのが非常に大事になります。
私の中ではこの部分が意外と軽視されている印象があります。
アスリートの多くが、どうしても競技に必要な専門的な体力ばかりを鍛えよう、伸ばそうとする傾向があります。
ですが、全身をまんべんなく鍛えて「基礎体力」を向上させておくことで、競技に特化したトレーニング、高度な負荷何も耐えうることができるます。
そのために、「BIG3+懸垂」などを中心した 基礎的なもので全身を鍛えるが非常に重要となります。
4)反復性の法則
シンプルに一言、 ”継続は力なり”
トレーニングは、1回で効果が得られるという即効性のものではありません。
体力は繰り返し、コツコツ積み重ねることではじめて向上することをきちんと認識しましょう!
ですので、「簡単」、「お手軽」、「すぐに」などという言葉の入ったものは信用しないことをおススメします。
5)個別性の法則
効果を最大限に引き出すためには、個人個人にあった
「目的」「年齢」「性別」「現時点でのその人の体力要素」「時期」などを
考慮してメニューを組んでいく必要があります。
トレーニングはしばしば集団で行われることがありますが、その中でも個人の能力や性別、体力、目的などさまざまな要素を考慮してトレーニングプログラムを提供する必要があります。
6)意識性の法則
・「どの筋肉を使ってトレーニングしているのか」
個人個人が「目的」や「目標意識」をもって行うこと。
これが、トレーニングを行う上でなによりも重要です。
*私達、トレーナーもただメニューを機械的に処方・指導するのではなく選手などにその意味などを問い、理解させていくような方向付けるのも大事な要素だと思います。
7)特異性の法則
(SAID=Specific Adaptation to Imposed Demand)
トレーニングの内容は「目的」によって変わります。
その競技の種目特異性にあったトレーニングを行う必要があるという法則です。
日本人はこの部分の意識だけが凄く強い人が多い印象です。
きちんと③の全面性の原則を忘れずに意識してください!

トレーニングを行う上ではこの上記の原則に従い、地道にコツコツ行うことが最速であり、かつ最も効果が得られることをきちんと理解してほしいです。
また、アジリティなどを高めたいと思っている人なども、ステップのテクニック等だけではなく、基礎筋力を高めておくことは必須です。
フィジカルスタンダードのレベルを上げていくことは上のカテゴリーに行くためには避けては通れないことは改めて認識しておいて欲しい事実です。
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