トップ選手達はなぜよくマッサージを受けるのか…

皆さんの中にも、今回のタイトルを見て、それ前から疑問に思ってた!という方は意外と多いかもしれません。             
それを今回は私なりの観点から皆さんにお伝えをできたらと思っています。

「リカバリー」はアスリートの方にとって良い成績を残すために大事な要素の1つになります。リカバリーの中には入浴・交代浴、軽めのジョギングなどがあると思います。     
高校生くらいまでの方ですとマッサージを受けるというのはなかなかピンとは来ないかもしれないですが…笑              
ですが、皆さんが「プロ選手」のリカバリーの風景を想像するとマッサージやトリートメントなどを受けている姿を思い浮かべたりも多いと思います。  

ちなみにこれは私のイギリスのサッカークラブでの
選手へのトリートメント風景になります。


果たして皆さんが描いているこのイメージはどうなのか?

私も海外・国内でのサッカーチームでの仕事の経験、そして他競技のサポートの経験を含めたお話にはなりますが、プロのレベルや社会人のレベルになると選手からマッサージなどのケアやトリートメントの要望は確実にあります。
     
メディカル系のトレーナーの場合はまずはここができないと話にならないレベルになります。選手の方の中にはそのうまいヘタでトレーナーのレベルを瞬時に判断されている方もいたりすると思います…笑
なのでトレーナー側は、一回目の時に選手に与える印象はかなり大事になります!

これは私の個人的な意見にもなりますが、プロの選手の中でもマッサージを受けなれている選手といない選手がいますが、
受けなれている選手のほうが競技能力や成績が良かったりする印象を持っています。


では、どうしてマッサージを受けなれていると競技力が高いのか…?

私が思うに、競技力の高い選手は「今の自分自身の身体」をよく理解できています。       
そのため、今日は身体のこのあたりに張りがある、違和感がある、痛みがあるというのをよくわかっています。 
またはこの痛みや張りはプレーにどう影響するのか?というのもよくわかっています。

 

フランクフルトにて多くのトップ選手もサポートされている黒川さんもおっしゃっていますが、
やはりこのような身体の感覚を感じられる、そして言語化できる人は「今何をすべきか?」というのをよくわかっていると思います。

マッサージの最中にも、「今日の俺の身体はいつもと比べてどう?」と聞かれたりすることも多かったです。
この辺がいつもと違う感じがするよとこちらが答えると、実は○○の時に少し気になっていたやこっちに張りがあるのも関係してる?
みたいな会話も自然と生まれてきたりもします。

またアプローチによって起きた「身体の変化」にもすぐに気がついたりもします。
そのくらいの変化を感じ取れるからこそ、スポーツ中の状況の変化にもいち早く皮膚・細胞レベルで反応できるんだろうな~
と思ったりすることもあります。
鈍感な選手は可動域などが大きく変わっても変わりました??みたいな選手もいたりもします…
→感覚を目覚めさせなさい!!と思ってしまいます笑


なので彼らの中で自分人身の身体の会話の方法の一つとしてマッサージも選択している印象があります。



ですので、マッサージ以外の身体へのセルフケアも自宅にて怠らずにやっていたりします。
例えば、セルフストレッチやジャグジーにある程度つかる、軽くエアロバイクをこぐ、圧迫の機械を使って下肢を処置するなど
または心のリカバリーとして、休みを使って家族と旅行に出かけたり、買い物に行ったりなどの気分転換の方法が非常に上手です。

このような取り組みを普段から自らの判断でしっかり行っているからこそ、ケガを減らし、安定したパフォーマンスが維持できるのだと思います。


ですが、逆に「マッサージだけを受けてればなんとかなる」と思っている選手もいます。

そういう選手はもれなくケガが多いです…

きちんとマッサージなどのケアやリハビリをするこちら側に現在の身体の状態をきちんと伝えるために言語化ができないことが多いからです。
                
ちなみに、私も接骨院や整形外科で働いていた際に、親御さんが子供さんの代わりにすべてを話してしまうていうことがよくありましたが、そういう子はそこまで伸びた印象がなかったです。

そもそも私自身もも10年ほどトレーナー活動などをしていますが、その人がどのくらい痛いのか?などは外見や触診などでは
全くわかりません。
結局それらをわかるの「その人自身」でしかないと思います。

ですので、子供さんがケガをして通院される際は親御さんのかたも極力介入せずにいてあげてもらえると良いかとも思います。

気持ちの重要性!

 

 

こちらのツイートでも述べさせてもらいましたが、自らアクティブにリハビリやマッサージなどのリカバリーを受ける気持ちと、
ただやってもらいたいという気持ちで受けるのでは、それらの処置を行って現れる効果は全く変わってきます。
(すいません、これに関してのエビデンスは全くありません。あくまで私の経験上のお話です)

ですが、体感としては復帰にかかる日数は倍くらい変わる印象を持っています。

先ほどの黒川さんのツイートにもあるように、結果を残せる人に共通している言葉に、

「次は何をしたらいいですか?」
という言葉が自然と出てくると思っています。

一見同じような言葉に感じる、「どうしたらいいですか?」と「何をしたらいいですか?」ですが、
その言葉の裏に隠れている本人の意思や気持ちは大きく変わるのだと私は個人的には思っています。

私達トレーナーなどはあくまで選手の変化を促すきっかけを作る「触媒の役割」だと思っています。
いくら良い触媒があっても元となる材料がダメになっていたら変化も起こらないです。
→いくら良い食材を用意して摂取しても、胃腸などが整っていなければあまり意味もないのと同じですね。

ですので、

トレーナー側と選手の取り組みの効果は「足し算」の関係よりもある種「掛け算」の関係のほうが近いのかもしれないと感じています。

 

 

 

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